高校時代の名声と、未来への希望を胸に飛び込んだ、憧れの舞台。しかしそこで彼らを待ち受けていたのは、あまりに過酷で厳しい現実だった。元プロ野球選手11人が語る、一軍と二軍を隔てるもの。 契約金ドロボーと言われて 「プロに入ると決まったときは、高校時代にやってきたことを続けていけば必ず活躍できると思っていたんです。しかし高校時代なら多少甘くても打ち損じてくれた球を、プロは逃さずヒットにするし、ボール球は簡単に見極められる。 コントロールのない僕は、エースだった上原(浩治)さんの投球練習での球が寸分たがわずキャッチャーミットに吸い込まれるのを見て仰天しました。すべてにおいて僕の知っている野球とは違いすぎたんです」 北照高校から'05年、高校生ドラフト3巡目で巨人入りした加登脇卓真(24歳・現香川オリーブガイナーズ)は、入団当時をこのように回顧する。自信と期待を胸にプロ入りした加登脇が目にしたのは
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