(CNN) 土星の衛星エンケラドスを覆う厚い氷の下に、大きな液体の海が存在するとみられることが、米航空宇宙局(NASA)の探査機カッシーニの観測で分かった。米コーネル大学やイタリアのサピエンツァ大学の研究者が3日に記者会見して発表した。 この研究は米科学誌サイエンスに発表された。エンケラドスに液体の水があることは以前から観測されており、今回の研究でこの説が裏付けられた形。研究チームは生命の存在できる環境がある可能性も指摘している。 エンケラドスの北極は厚さ約50キロの氷が岩盤を覆っている。一方、南極の氷は厚さ30~40キロほどで、その下に深さ8~16キロほどの海があるとみられる。 海はレンズ形をしていて南極点の部分が最も深く、離れるほど浅くなっていると思われる。南極は北極に比べてクレーターも少なく、新たな表面が形成されたことがうかがえるという。