公開から1週間、話題のアニメ映画「すずめの戸締まり」を制作した新海誠監督が兵庫県神戸市内でこのほど会見し、同作に込めた思いや神戸を作品の舞台とした理由などについて話した。 「すずめ……」は、大ヒットした「君の名は。」「天気の子」に続く同監督の3年ぶりの長編アニメ。震災の記憶を持つ17歳の少女、岩戸鈴芽が、日本各地の廃墟で災いの元となる“扉”を閉める旅を続け、自らも成長していくストーリーだ。封切りされた11日からの興行収入は、前の2作を超える好発進となっている。 同作を思いついたきっかけについて、新海監督は、日本各地で過疎化が進む状況を挙げる。「かつて賑やかだった家に誰もいなくなっていたり、人が少なくなって動物が増えていたり。家を建てる時は地鎮祭をやり、華やかに開いていくのに、まるでそれが嘘だったように町は消えていく。そんな場所を悼む職業があるべきではないかと考え、人がいなくなった場所を巡