教職員と地域住民らが連携して学校を運営するコミュニティースクール(CS)が急増している。文部科学省の調査によると、全国の15%の学校が導入。地域住民が放課後の活動を援助するなどして教員の負担軽減につながる一方、住民にとっても災害時の学校の活用方法について事前に話し合えるなど双方にメリットがある。文科省はCSをさらに普及したい考えだ。7月下旬に東京都品川区立浜川中学校で開かれた「夏期集中講座」。
LGBTなど「性的マイノリティー」に関し、悩みを相談できる場や相談相手となる教職員が存在する小中学校のうち、69%がその存在を児童・生徒に周知していなかった。静岡理工科大(静岡県袋井市)の調査で判明した。文部科学省は相談体制の充実を全国の学校に呼び掛けているが、同大は対応が現場任せで「教諭の知識・経験不足で関わり方が分からないのでは」と分析。男女混合名簿導入など性別による区分を避ける小学校は74%、中学校は44%と対応に違いが出ていることも明らかになった。 文科省は2015年、性的マイノリティーの子どもが悩みを相談できるよう、教職員らによるサポートチームをつくることなどを全国の教育委員会に通知。自認する性別の制服・体操着の着用や多目的トイレの使用を認めるなど、各学校で実施されている配慮事例を紹介したが、実際の対応は現場任せになっている。
新学期始まる9月1日前後に急増 多くの地域で新学期が始まる9月1日前後に子どもの自殺が急増することから、さまざまな支援団体が「一人で抱えずに伝えて」と呼び掛けている。電話だけでなく、子どもや若者の身近なコミュニケーション手段である会員制交流サイト(SNS)での相談対応も広がっている。 「さみしいよー」「生きてる意味わかんないたすけて」。若い女性を支援するNPO法人「BONDプロジェクト」(東京都)の事務所で、パソコン画面に無料通信アプリ「LINE(ライン)」の短いメッセージが届いた。「何かあったのかな。大丈夫だったら聞かせてほしいな」。10~30代の女性スタッフが言葉を選びながら返信する。 電話と比べ小学校高学年~中学生が多い。自殺願望や家族からの虐待、学校でのいじめなど、最近は月1000件前後の声が届く。「状況や気持ちを口で説明するのが苦手な子も相談しやすいのでしょう」と広報担当の竹下奈
首都大学東京が来年4月に開講する高齢者向け講座「首都大学東京(TMU)プレミアム・カレッジ」の準備が進んでいる。東京の街を教材に学び、世代を超えた交流を促すことで高齢者の生きがいを見つけてもらうのが狙いで、10月には、南大沢キャンパス(八王子市)でPRのため、記念シンポジウムを企画している。 都によると、都内の65歳以上の人口は平成29年9月時点で305万人を超え、全体の約23%。国連は21%を超えると「超高齢社会」と定義づけている。さらに、37年以降、東京でも人口減少と超高齢社会が加速度的に進むといわれる。 同大学に開講するプレミアム・カレッジは、会社勤めや育児など多くの経験を積んだ50歳以上を「プレミアム世代」と位置づけて入学者を募集し、「首都・東京をフィールドに学ぶ」をテーマに、専門性の高い科目と教養科目を用意する。1年間で週3、4日程度の通学を想定している。 東京の歴史や文化、都市
各務原市の蘇原第二小2年の福田こまちさん(7)=同市蘇原旭町=はこの夏休み、母かすみさん(31)と、小児がんや白血病などで髪の毛を失った子どもに人毛のかつらを寄付する「ヘアドネーション」に協力した。多くの人に知ってもらおうと、自分の経験を自由研究としてまとめた。 こまちさんがヘアドネーションを知ったのは、二〇一六年十月の中日新聞の記事「がんの子に私の髪あげる」で、美濃市の藤吉胡歩(こあ)さん(当時小学一年)が髪の毛を寄付した記事を読んだことがきっかけだった。「私も病気の子のために寄付しよう」と決意したこまちさん。お母さんにも一緒にやろうと声をかけた。かすみさんは「こんなに考えてるなんてすごいなと思って、一緒にやることにした」と振り返る。
スクールソーシャルワーカー(SSW)という耳慣れない職名の人が学校や地域で働いている。不登校やいじめ問題への対応のため、文部科学省も配置を応援している。社会福祉士の 長汐道枝 (ながしお・みちえ) さんは2008年から東京都府中市のSSWを務める。仕事から見える子どもや家庭の姿、学校現場の課題を聞いた。 福祉と教育の間で SSWの仕事とは? 「市教委からは最初『福祉と教育の接点で活動してほしい』と言われました。具体的には『学校が困っていることがたくさんある。それを改善するように福祉的な視点で働きかけてほしい』と」 長汐さんによれば、社会福祉士は子どもの最善の利益のために活動するから「学校のために」という要請とは矛盾することもある。「二つの価値の間を泳ぎ回るようにして活動してきました」 スクールカウンセラーと違って「相談待ち」ではない。外に出る。 まず問題がありそうな子と直接会い、状況をつか
和歌山県立星林高校(和歌山市)のラグビー部顧問の男性教諭が、部活動の合宿中に飲酒し、部員の男子生徒に暴行してけがをさせていたことが分かった。 同校や県教委によると、教諭は、校内で合宿していた15日夜、夕食時に飲酒。その後、3年生の男子部員を倒して頭を踏むなどの暴行を加えた。グラウンドの整備を巡って教諭が「整備が遅い」と話した際、部員が「部員の人数が少ないので限界です」と答えたことに激高したという。生徒はけがをしたが、入院はしていない。 同校は「おわび申し上げる。再発防止に努める」と謝罪。県教委は「厳正に対処していく」としている。事件後、ラグビー部は活動していないという。 仁坂吉伸知事は24日の定例会見で、「理屈を述べたとたんに暴力をふるうとはとんでもない。こんなことを許してはいけない」と述べた。(土井恵里奈)
熱中症で死亡した男児(6)が通っていた愛知県豊田市の市立梅坪小学校。事故を受けて18日夜、保護者説明会が開かれた。娘が男児と同じクラスという女性は説明会終了後、取材に対し「保健室に連れて行かなかった学校の対応は適切だったのか疑問だ」と話した。 事故が起きたのは17日午前。男児を含む1年生計112人は午前10時ごろ、毎年恒例の虫捕りの校外学習のため、約1キロ離れた和合公園へ歩き出した。学校によると、学校敷地内の気温は32度だった。 途中で男児は「疲れた」と訴え、他の児童から遅れがちになったが、約20分の道のりを歩き続けた。 公園は日陰が少なく、市内の気温は午前11時には33・4度まで上昇。最高35度以上が予想される「高温注意情報」が出されていることは学校も把握していた。だが「これまで校外学習で大きな問題は起きておらず、中止する判断はできなかった」(籔下(やぶした)隆校長)。 公園で30分ほど
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