「恍惚(こうこつ)の人」から「希望の人びと」へ:1(マンスリーコラム) 「認知症」「アルツハイマー」。この言葉を聞いて、あなたはどんなことを思いますか? 今年4月、国際アルツハイマー病協会国際会議(認知症の国際会議)が京都市で開かれ、65カ国・地域から4千人以上、認知症の本人も約200人が参加した。 オープニングに登壇した丹野智文さん(43)が語った。 「ここで私が話をしようと思った理由は、認知症になったら(人生は)終わりではない。全国にいるまだまだ不安のある当事者へ、認知症でも笑顔で元気で楽しく過ごせることを知ってもらいたかったからです」 丹野さんは、39歳でアルツハイマー型認知症と診断された元トップ営業マンで、いまも仙台市で事務職として働きながら講演活動を続けている。 こうして人前で話すと「特別な人」と思われがちだが、丹野さんは診断後、「認知症=終わり」だと思い、不安や恐怖から、夜は泣
◇ みなさんおはようございます。グッドモーニング。 本日はこのような場で話をさせていただく機会をいただきまして、ありがとうございます。 ただいま、ご紹介いただきました丹野智文です。実は、私は多くの講演をしていますが、こんな大きな所で登壇することに不安がありました。まだまだ偏見もあり、こうしてきちんと話をする当事者は、診断間違えではないだろうかと言われる人もいるからです。しかし本日、多くの当事者が登壇し、歌いました。今日、ここで私が話をしようと思った理由は、認知症になったら終わりではない、全国にいるまだまだ不安のある当事者へ、認知症でも笑顔で元気で楽しく過ごせることができることを知ってもらいたかったからです。 私も診断後は、認知症イコール終わりだと思い、不安や恐怖から、夜、泣いてばかりいました。それは泣きたくて泣いていたわけではなく、ベッドに入ると自然と涙が流れてくるのです。それだけ、常に不
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あさかわ・すみかず/1948年2月東京都中野区生まれ。東京都立西高校から慶應義塾大学経済学部に。1971年日本経済新聞社に入社。小売り・流通業、ファッション、家電、サービス産業などを担当。87年に月刊誌『日経トレンディ』を創刊、初代編集長を5年間勤める。93年流通経済部長、95年マルチメディア局編成部長などを経て、98年から編集委員。高齢者ケア、少子化、NPO活度などを担当。2011年2月に定年退社。同年6月に公益社団法人長寿社会文化協会常務理事に就任。66歳。 医療・介護 大転換 2017年5月に「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法」が成立し、18年4月からは介護保険と医療保険のサービス内容が改定された。少子高齢化が急速に進む中で、日本の社会保障はどう大きく変革するのか。なかなかその全貌が見えてこない、医療・介護大転換の内容を丁寧に解説していく。 バックナン
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