ハンセン病患者で療養所に入らず亡くなった「非入所者」女性の息子(72)=鳥取県=が、国の強制隔離政策などで家族も偏見や差別の被害を受けたとして、国と県に計1925万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が24日、広島高裁松江支部であった。栂村明剛裁判長は請求棄却の一審・鳥取地裁判決を支持し、原告側の控訴を棄却した。原告側によると、非入所者の遺族が国に賠償を求めた訴訟で高裁判決は初めて。元患者の家
ハンセン病患者の隔離政策で患者家族も差別を受けたとして、療養所に入所していなかった女性(1994年に死亡)の遺族が国家賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁松江支部(栂村(つがむら)明剛裁判長)は24日、遺族側の控訴を棄却した。1審・鳥取地裁判決は家族への差別解消を怠った責任が国にあるとしたが、同支部は「国に差別解消の法的義務はない」と判断した。 遺族は、94年に85歳で死亡した女性の五男(72)(鳥取県北栄町)。 らい予防法(96年廃止)の隔離政策を巡っては、国の責任を認めた2001年の熊本地裁判決後、国と全国原告団協議会が01、02年に基本合意書を締結。国が患者や元患者に一時金を支払うことになった。ただ、家族に関しては「差別を受けていたとまでは言えない」として救済していなかった。 1審判決は、らい予防法が「ハンセン病は強烈な伝染病という誤解を与えた」と指摘。患者の子どもへの差別の実例
外国人にもわかりやすい「やさしい日本語」で、避難所での生活情報を伝えられるポスターがインターネットで公開されている。作成した弘前大学の佐藤和之教授(社会言語学)は「外国人だけでなく高齢者や子どもにも分かりやすい表現」と活用を呼びかけている。 「やさしい日本語」は阪神大震災をきっかけに、命を守るための言葉として佐藤教授らが作った。当時、災害情報から取り残された外国人が多く、死傷率が日本人より高かったという。 今回の豪雨災害で、インターネットサイトへのアクセス数は通常の2~3倍に。西日本からが目立っており、外国人向けの支援情報が求められているようだとしている。 ポスターは、避難場所や病院で使える「ライフライン」、「飲食物・日用品」、「病院・健康」、「衛生・避難所生活」について、豊富に言葉をそろえている。 「水(みず)を 無料(むりょう)で もらうことが できます お金(かね)は いりません」、
厚生労働省は18日までに、虐待を受けている疑いのある子供に対する児童相談所の一時保護について「必要な場面であればちゅうちょなく行うべきだ」などと定めたガイドラインをまとめ、各都道府県に通知した。通知は6日付。厚労省によると、ガイドラインは児相の権限や責務を明確化することが主な狙いで、有識者によるワーキンググループが昨年10月から議論を続けていた。ガイドラインでは、虐待について「対応が後手に回
2018.07.17 00:15 『健康で文化的な最低限度の生活』は、偏見にまみれた生活保護への誤解を解きほぐす 7月17日21時より連続ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(フジテレビ系)の放送が始まる。このドラマは、区役所の生活課に配属されケースワーカーとして働くことになった義経えみる(吉岡里帆)が、様々な生活保護受給者との交流を通じて社会福祉制度の現実を知るとともに、人間としても成長していく物語。 『健康で文化的な最低限度の生活』は、「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で連載中の柏木ハルコによる漫画が原作。柏木ハルコ自身が実際に福祉の現場で働くケースワーカーや支援団体の人などから話を聞き、2年半にもおよぶ綿密な取材をもとに描かれてきた作品だ。そういった取材の成果もあり、『健康で文化的な最低限度の生活』は、貧困ジャーナリズム大賞2015で特別賞を受賞。さらに、この作品をきっかけに柏
宮城県内のタクシー乗務員が障害者を乗せる際に、障害者手帳などに記載された個人番号などを記録するケースがあることが分かった。県タクシー協会(仙台市若林区)は、個人情報の不適切な収集に当たる恐れがあるとして、記録をやめるよう加盟全183事業者に周知する方針を決めた。 障害者は身体障害者手帳や療育手帳を提示すれば、タクシーの乗車料金が1割引きされる。協会によると、事業者の一部は「本人確認のため」などとして乗務員に手帳内容を記録させていたという。 手帳には心身の状態など高度な個人情報が書かれている。今月、仙台市内の障害者から「不要な個人情報が収集され、流出が心配」などとする訴えが、協会や東北運輸局に寄せられた。 運輸局によると2008年、全国で個人情報の取り扱いに関する同様の苦情があったとして、手帳の顔写真の確認にとどめるように求める通知を協会や事業者に出した。 だが、協会によると通知を守らずに記
香川の主治医、品川児相に連絡=一時保護時、異常を察知-5歳児虐待死 2018年07月14日00時26分 東京都目黒区の船戸結愛ちゃん(5)が父親から暴行を受けた後に死亡した事件で、香川県の医療機関で結愛ちゃんを診察した主治医が傷の状態から強い危機感を持ち、品川児童相談所(東京)に電話していたことが13日、分かった。 医師や歯科医師らでつくる「日本子ども虐待医学会」がこの主治医から聞き取り調査を行い、同日開いた記者会見で明らかにした。 一家は以前、香川県に住んでおり、結愛ちゃんは児童相談所に2度、一時保護されたことがあった。この際、診察をした主治医は虐待以外では考えにくい命に関わる傷を確認し、香川県の児相のほか、転居後には品川児相にも連絡していたという。 同学会は「(主治医の)発言は的確に受け止められたのだろうか」と疑問視している。(2018/07/14-00:26)
2016年2月、内閣府によってアイヌ民族に関する初の全国調査結果が公表された。それは驚きの結果であった。アイヌへの現在の差別や偏見について、回答者がアイヌの人々の場合には72.1%が「あると思う」と答えたのに対して、国民全体を対象とした同様の質問では、「あると思う」が17.9%と低く、両者の間にかなり大きな意識の差が見られたのである。 さらに見過ごせないのは、差別や偏見があると思うと回答するアイヌの人々のうち、実際に差別を受けたという割合は36.6%であった点である。差別が「あると思う」という割合からは低下するものの、今現在も、決して少なくはないアイヌへの差別が実際に「ある」様子がうかがえる。 しかし現状では、その具体的な不利益や不平等の内実について十分に明らかにされていない。アイヌの人々をめぐる差別の問題は、和人(アイヌ以外の日本人)からアイヌ民族への差別というかたちで語り継がれ、認知さ
HIV感染不告知で内定取り消し=社会福祉法人を提訴-札幌地裁 2018年07月13日18時05分 エイズウイルス(HIV)感染を申告しなかったことを理由に、病院が就職内定を取り消したのは違法だとして、北海道の30代の男性社会福祉士が13日、病院を運営する社会福祉法人「北海道社会事業協会」(札幌市)に慰謝料など330万円の損害賠償を求め札幌地裁に提訴した。 「死に至る病」と過半数認識=エイズ知識広がらず-内閣府 訴状によると、男性は昨年12月、道内の病院のソーシャルワーカーの求人に応募し、HIVに感染していると告げないまま内定を得た。しかし、以前に患者として受診したカルテを病院が発見し、電話で「話が違う」などと指摘。男性はとっさに感染していないと否定した。病院は、虚偽の事実を伝えたなどとして内定を取り消した。 提訴後に記者会見した男性は「勝手に人のカルテを見ることが一番の問題点。医療水準は格
ケースワーカーとして担当していた生活保護受給者の女性にわいせつな行為をしたなどとして、大阪府大阪狭山市が市総務部の40代の男性主幹を懲戒免職処分(信用失墜行為の禁止など)としていたことが11日、市への取材でわかった。処分は6月30日付。 市は「『公表しないでほしい』という被害者の意向があった」などとして、処分を発表していなかった。 市によると、元主幹は市健康福祉部生活援護グループのケースワーカーだった今年3月、担当する生活保護受給者の女性方で、女性の体を触るなどのわいせつな行為に及んだ。総務部へ異動後の4月も、勤務時間外に複数回、女性にわいせつ行為をするなどした。 5月になって女性の知人から市に連絡があったことから発覚。市の聞き取り調査に、元主幹は「過去に相談を何度か受けたため自分は頼られており、同意のうえと思った」などと釈明。一方、女性は「立場が上のケースワーカーに嫌われたくなかった」な
判断力が弱った高齢者は詐欺商法に狙われやすい。被害を少しでも食い止めようと、信用金庫のOBたちを集めた団体が成年後見人になり、認知症のお年寄りの財産管理に乗り出す動きが全国に広がっている。 梅雨寒のある日、城南信用金庫を退職した清水幸雄さん(70)は、介護福祉士や社会福祉士の資格をもつ上田早苗さんと東京・品川の賃貸住宅を訪れた。2人は品川に支店がある5信金が作る「しんきん成年後見サポート」のスタッフだ。6畳一間に住む70代の男性は認知症の傾向がある。 テレビを凝視する男性に、上田さんが「ワールドカップを見るの?」と話しかける。「私は野球だから……」「どのチームが好き?」「……西鉄。稲尾」 男性は数十年前に上京し、故郷とは音信不通。病が襲い、生活がままならなくなった。親族に代わって品川区長が家裁に法定後見を申し立て、同サポートが受任した。以来2年半、2人は毎月、男性宅を訪れ、管理する口座から
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