厚生労働省は、社会福祉士に関する報告書を公表した。社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会がまとめたもので、社会福祉士が担うべき役割や地域の課題に対応できる「実践力」を強化する方向性を記載。今後の役割として、自殺防止や依存症対策、災害時の支援などを挙げている。【新井哉】 社会福祉士が活躍する場は現在、子育てや高齢者・障害者・困窮者の支援といった分野だけでなく、教育や司法など様々な分野に広がっている。 こうした状況を踏まえ、報告書では、「地域の中で果たすべき具体的役割を明確化し、関...
中核機関への期待を語る新井教授(左端) 日本社会福祉士会(西島善久会長)は7日、成年後見制度の利用促進に関連し、市町村向けの手引きの概要を明らかにした。政府の基本計画に基づいて原則市町村ごとに設置する中核機関の機能を三つに整理した。必要とする人が同制度を利用できる社会を目指し、市町村間での取り組みに格差が生まれないようにする。 手引きは厚生労働省老健局の補助金事業により開発中。完成後の4月上旬にも同会ホームページで公開する。それに先立ち、同日、約500人が参加した都内のフォーラムで同会の委員会(委員長=新井誠・中央大教授、日本成年後見学会理事長)が説明した。 それによると、中核機関が担う第1の機能は個別の相談を受けて支援の必要性を検討すること。本人の親族や地域の福祉・医療関係者らがチームを組んでアセスメントする。 成年後見制度の利用に進んだケースでは、第2の機能として後見人候補者を推薦する
多くの被災者が身を寄せた阪神・淡路大震災の避難所。教訓を生かし、要援護者の受け入れ態勢の整備が進む=1995年3月、神戸市長田区 神戸市は災害時、特に配慮が必要な高齢者や障害者ら要援護者を受け入れる「基幹福祉避難所」の整備を進めている。今年に入り市内の特別養護老人ホーム(特養)を相次いで同避難所に指定しており、2018年度中に全区(計21カ所)に広げる。一般的な福祉避難所と異なり、発生直後に特養が自主的に開設し、いち早く対象者を受け入れる。平時は見守り拠点となり、有事に機能する避難所づくりを目指す。(石沢菜々子) 通常のケースでは災害発生後、要援護者はいったん地域の避難所に逃げ、行政の判断を待ってから、2次避難所である福祉避難所に移動する。神戸市は既に、市内の特養など約三百六十施設を福祉避難所として指定している。 ただ、自治体が福祉避難所を開設するまでに1週間程度かかることや、対象者が他の
山谷-。住居表示にはないが、南千住駅周辺(東京都荒川区、台東区)にある日雇い労働者向けの簡易宿泊所が並ぶ街だ。もちろん一般住民も住んでいるし、観光客、特に外国人旅行者が安いホテルを利用するため訪れるようになった。 そんな山谷で、多様性を生かした街づくりを進めているのが、一般社団法人「結 YUI」だ。現在、2軒の観光客向けホテルと1軒の簡易宿泊所を運営。ホテルは外国人が多く、簡易宿泊所は「見守り型」として、社会福祉士や精神保健福祉士が支援している。 代表理事の義平真心さん(44)は、山谷は地域の人と労働者が対立しがちに見えるという。 「路上にごみを捨てて汚い」という住民と、排除されて不信感を持つ労働者。そこに外国人旅行者が来ても交流はない。距離を感じることで誤解が生じることもある。 考えたのが、住民と労働者、旅行者が交流し関係性をつくるカフェの建設だ。 運営しているホテルの1階にカフェを造り
大規模災害発生時に被災地に派遣され、避難所などで高齢者や障害者らの支援にあたる県災害派遣福祉チーム「ぐんまDWAT」が2日、発足した。同日、チーム員になるための研修が前橋市内で行われ、参加した約130人がチームに登録された。平成23年3月の東日本大震災の震災関連死が現在も増え続ける中、二次被害を防ぐための被災者の福祉ケアが急務となっており、今後の活躍が期待される。 ぐんまDWATは、昨年3月、県と県社会福祉協議会が県内の福祉関係17団体と協定を締結したことを受け、発足に向けた準備が加速。社会福祉士や介護福祉士、精神保健福祉士など福祉関係者で構成され、チーム員はその専門性を生かし、大規模災害時の避難所運営などに携わり、被災者の支援を行うのが主な役割だ。 福祉ケアの必要性が高まった契機は、東日本大震災にある。発災後、避難所には多くの高齢者や障害者、乳幼児などが避難したが、自閉症の子供がパニック
小倉在住の社会福祉士・勅使河原航(てしがはらわたる)さんが、思い出アルバム作りサービス「人生BOOK」を始めて3カ月が過ぎた。 勅使河原さんは社会福祉士として高齢者の介護サービス相談などに応じる傍ら、相談者が持ち寄るアルバムの写真整理をしながらインタビューし、当時の思い出や時代背景などを1冊の本にまとめる同サービスを行っている。勅使河原さんによると「写真に特化した『生前整理』や『遺品整理』のサービス」という。 きっかけは一昨年、祖母のがんが判明したこと。「祖母や母らの写真を整理してパソコンに取り込み、病床で思い出話とともに話し込んだ」といい、そのとき語られたエピソードをまとめたフォトブックをプレゼントし、同サービスを思い付いたという。 「昨年1月、惜しくも祖母は亡くなったが、葬儀の時に親戚や参列者が涙や笑顔とともにいとおしそうに『人生BOOK』を見てくれた。親戚のおじいさんが大事そうに抱え
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