東京都立墨東特別支援学校の生井恭子教諭(41)らが、障害のある子どもたちへの本の読み聞かせ活動の記録をまとめた「おはなし会がはじまるよ-特別支援学校(肢体不自由校)での図書館活動-」を自費出版した。 特別支援学校での読み聞かせや図書活動についての記録は少なく、生井教諭は「障害があっても本を楽しんでいる子どもたちの姿をたくさんの人に知ってほしい」と話す。 墨東特別支援学校で児童生徒に向けて本を読み聞かせる「おはなしの会 うさぎ」は、2012年に始まった。都内の区立図書館に勤務した経験がある生井教諭が、当時の知人のつてをたどり、図書館などで読み聞かせ活動を続けている佐藤凉子さんら3人に打診。メンバーは国語の授業や課外活動の時間に教室を回り、月2、3回のペースで本や紙芝居を使った読み聞かせを続けてきた。
歩行者用信号は一定の歩行速度を前提にシステム化されているため、高齢者ら、歩行の遅い人にとっては、青信号の時間が短すぎ、横断歩道を安全に渡りきれないケースもある。 そこで、高齢者の歩行速度に合わせて青信号の時間を自動延長させるスマホアプリが、オランダで初めて誕生した。 ・高齢者の歩行速度に合わせて青信号を延長 オランダの基礎自治体ティルブルフ(Tilburg)は、蘭テクノロジー企業「Dynniq」と提携し、歩行者用青信号を自動延長できる高齢者向けAndroidアプリ「CrossWalk(クロス・ウォーク)」を開発した。 スマートフォンのGPS機能と信号のシステム上で稼働するソフトウェアにより、このアプリを利用する高齢者が信号に近づくと、これを信号が感知し、青信号の時間が自動的に調整される仕組み。 青信号の延長時間は4段階で定められ、「CrossWalk」のユーザー登録時に、ユーザーの歩行状態
小諸市のスポーツ用品メーカー「キザキ」が、視覚障害のある子どものための白杖(はくじょう)を開発した。これまでは大人用を切って使うことが多く、子ども専用は全国初という。長野と松本の盲学校の生徒たちに使ってもらい、改良を加えて来春の実用化を目指す。 同社はスキーストックなどを製造。3年前、木崎秀臣社長が「子ども向けの白杖がない」と聞いたのがきっかけだ。「スキー用のストックには子ども向けがあるのに、なぜ」と不思議に思い、子ども用の白杖の開発に乗り出した。 軽くて丈夫な白杖を目指し、特に握る部分にこだわった。従来の白杖は多くが、ゴルフのパター用グリップの部品を流用しているが、3Dプリンターを使って1年半の間、試作を繰り返し、持ちやすい新しいデザインにした。成長に合わせて長さを調節できるようにも工夫した。 Sサイズ(80~105セン…
難病の子の自立支援を盛り込んだ改正児童福祉法が2015年1月に施行されて2年半。「平等な教育機会の確保」に向け、社会はどう取り組んできたか。東京都内で3日、シンポジウム「福祉と教育をつなぐ就学支援」(NPO法人難病のこども支援全国ネットワーク主催)が開かれ、現状と課題が報告された。 ●病弱学級新設例も 福井県特別支援教育センターの西尾幸代所長は、県内全17市町に設置されている「教育支援委員会」について説明した。就学支援を必要とする子が5歳児になる4~5月に相談担当委員が決まり、保護者と面談したり、保育所・幼稚園から聞き取ったりして就学先を検討する。すべての自治体にセンターの指導主事が入り、どこでも同じ水準の支援を受けられるのが特徴だ。特別支援教育センターは、幼児期からの発達支援を担う「こども療…
昨年4月に施行された障害者差別解消法で、国公立大学などには障害を持つ学生への支援・配慮が義務づけられ、私学にも努力義務が課せられた。合理的な理由なしに受験や入学を拒否することが禁止され、試験や授業では介助者の配置などを求めている。大学進学を望む障害者を支援する学習塾が各地で開設されるようになり、社会のリーダー育成へ期待がかかる。(原田純一) クレープ屋さんに 5月中旬、京都市中京区の聴覚障害者向け学習塾「デフアカデミー」に、小学3年の6人が集まってきた。授業は「能力開発」「カウンセリング」「教科(数学、国語など)」の3時間で、月額授業料(小学生)は1万3500円。「聴覚障害者の若者から社会のトップリーダーを輩出」をキャッチフレーズに今年4月に開設した。 能力開発の授業は、視覚の刺激と記憶を中心としたカリキュラムだ。地図の形で都道府県を覚えたり、紙にバラバラに書かれた数字を小さい順に並べたり
埼玉県富士見市は8月から、住民の要望に応じてタクシーを運行する「デマンド交通」の実証実験を始める。事前登録した市民の自宅のほか、駅や病院などの共通乗降場から乗車でき、メーター料金の半額を市が補助する。実験は2018年1月末までで、新たな地域住民の足として本格導入できるかを検討する。利用者は希望日の3日前から乗車直前までに、市内を運行するタクシー会社5社のいずれかに時間や乗車場所、
大阪市民だけでなく通勤や観光で訪れる人々にも重要な交通手段となっている大阪市営地下鉄が来年4月、民間鉄道として生まれ変わる。1日には民営化の受け皿となる準備会社が発足し、民営化に向けた動きが本格化。今後、民間の経営感覚やノウハウを取り入れ、新事業への進出やサービス改革に乗り出す。ところで市民や利用者にとっては何がどう変わるのだろうか。(杉侑里香) 値下げは先行済み 利用者にとって一番気になるのは運賃だ。民営化によって運賃は少しでも安くなるのだろうか。 現在の初乗り運賃(3キロ以内)は大人180円、2区運賃(3キロ超7キロ以内)は同230円。市交通局によると、民営化されても当面は値下げの予定はない。 これには理由がある。 市営地下鉄では平成26年に初乗りを200円から20円値下げし、今年4月には2区運賃も10円値下げした。いずれも民営化するメリットを利用者に先取りした形で感じてもらおうという
障害児向けに制作された電子図書の昔話「道後温泉の鷺石と玉の石」の原画展=松山市堀之内の県立図書館で、花澤葵撮影 障害があって活字を読むことが難しい子どもたちに日本の昔話を楽しんでもらおうと、県立図書館と松山南高校砥部分校デザイン科を今春卒業した生徒9人が、道後温泉に伝わる石にまつわる昔話の電子図書を制作した。同館では7月27日まで原画展が開かれている。【花澤葵】 公益財団法人「伊藤忠記念財団」(東京都)が、障害のある子どもたちを対象に2010年から始めた読書支援事業の一環。 財団が全国の図書館などに協力を呼びかけ、絵と文、音を組み合わせた電子図書が制作されている。これまでに絵本や小説など348作品が作られ、財団が全国の特別支援学校などに寄贈している。県立図書館では全てが所蔵されており、1階の子ども読書室などで閲覧できる。
自閉症や学習障害など発達障害の子どもが支援を受けながら、障害のない子どもと一緒に普通学級で学ぶ「インクルーシブ教育」。県は今年度、小学校しかなかった発達障害のある子どもに個別指導をする「通級指導教室」を中学校5校でも導入し、今後も拡充していく予定だ。就職や自立に大きな影響を及ぼす高校でも、文部科学省の支援を受け、障害に応じた補充指導を行う自立活動などを取り入れている。【ガン・クリスティーナ】 発達障害の生徒のための「グロウアップ」の授業を担当する原田裕太教諭(36)は自閉症の男子生徒がゆっくり書き上げた授業の振り返りシートを見て、「よく書けてる」と褒めた。もう一人の広汎(こうはん)性発達障害の男子生徒は「彼はうまく話せないけど、話せることはいっぱいあるよね」とさらに持ち上げる。
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