2017年が始まったが、読者の皆さんは「2017年問題」をご存じだろうか? 人口のボリュームゾーンである団塊の世代(1947~49年生まれ)の最初の世代が70歳を迎えるのが今年、2017年である。そして、その子供世代である団塊ジュニア(現在、40代半ば前後の人たち)に介護離職の問題が顕在化してくると推測されることから、2017年問題と言われているのだ。 実際、要介護出現率をみても、65~69歳の人は3%だが、70~74歳になると6%と2倍に跳ね上がる。75~79歳ではそのさらに2倍の14%になるが、団塊の世代全員が75歳を迎える2025年は「2025年問題」と呼ばれている。 つまり、17~25年の約8年の間に介護が必要になる人が急増すると推測されているわけだ。その介護を担うのが、前述の団塊ジュニア世代。この世代は労働生産人口的にもボリュームが大きい層だが、その貴重な世代から介護離職が続出す