米連邦準備理事会(FRB)の電撃的な金融緩和で幕を開けた今週のダウ工業株30種平均は週間では4011ドル(17%)下落した。下落率は金融危機の2008年10月以来、11年半ぶりの大きさだ。20日のダウ平均は913ドル安の1万9173ドルと反落。トランプ米大統領が就任した17年1月20日の終値(1万9827ドル)を下回り、3年間続いたトランプ・ラリーは帳消しになった。 急落相場の傷痕はそこかしこにみられる。ヘッジファンド・リサーチ社が算出するロング・ショート戦略ファンドの運用成績は3月に入り12%の急落で、03年以降では最悪だ。個別銘柄の売りと買い持ちを組み合わせ市場全体(株価指数)の変動による影響を抑えるヘッジファンドの主力戦略でさえ、コロナショックで歴史的な損失を被った。