人類は同族的だ。我々は社会的動物であり、文化的動物である。文化があるおかげで、人類は家族・親族の中だけでなく、想像上の共同体の中でも協力し合うことができる。そのような共同体のうち、家族(ファミリー)に最も近いのが、祖先を共有しているという意味合いのある「国家(ネイション)」だ。 想像上の共同体を作り出す能力は人類の強みであり、最大の弱みの1つでもある。想像上の共同体は、その中の人々が何を共有しているかをはっきりさせる。 だが、何かが人々を結びつけるということは、結びつけられた人々とそれ以外の人々とを分け隔てることでもある。 今日、指導者たちがかつて見られたように専制政治を、下手をすれば戦争をも正当化するために、怒りに基づくナショナリズムを煽り立てている。 人類の歴史の大部分において、戦争は異なる社会の間に自然に見られる関係だと捉えられてきた。戦いでの勝利は、少なくともエリートたちには、略奪
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