2005-09-09 さて、これまでお金の歴史をたどりながら、お金がどうやって今の形になってきたのかをみてきました。次に、このようなお金のシステムは、社会にどんな影響を及ぼすのかをみていきたいと思います。 まずは、私たちが日常使っているお金は、どのようにつくられているか、拙著『だれでもわかる地域通貨入門』から引用してご説明しましょう。(※若干、内容は加筆・修正しています) ◇二種類のお金 いまや私たちの生活にとってお金は欠かせません。何をするにもお金が関わってきます。このお金には、よく考えてみると二種類あるといえるのではないでしょうか?私たちが普段使っているのは日本銀行券です。「千円札」「ニ千円札」「五千円札」「一万円札」ですね。これは市中銀行にとっての銀行、つまり中央銀行が発行したお金です。日本銀行券自体は、いつまで持っていても千円は千円です。 しかし、この日本銀行券は貸し借りされていま