肥田氏は東南アジアで現地法人の立ち上げなどを経験した後、2016年に帰国。次のアクションとして日本の課題解決となる事業ができないかと考えた。日本では少子高齢化や地方の過疎化、IT人材不足が深刻だ。一方、JELLYFISHの強みは海外人材との接点が豊富であること。肥田氏は「何かシナジーが起こせないだろうか」と模索した。 今は地方にシステム開発拠点を構えるIT企業が増えてきている。肥田氏は「海外ではまだ電気が不安定なところもあるが、日本ではどこでも電気と通信インフラが整備されている。地方でもあらゆる可能性がある」と地方に目を付けた。そうした中、文部科学省が全国にある廃校施設を紹介し、事業を募集する「~未来につなごう~『みんなの廃校』」プロジェクト」を発見した。 利用可能な廃校の中に、奥多摩の旧古里中学校があった。九州や四国などに比べれば奥多摩はそう遠くない。また学生時代は八王子に通っていた肥田