大手企業の技術者の多くが、中学入試で出題されるような理数系の基礎的な問題を解けないことが、神戸大学や同志社大学などの研究グループの調査でわかった。 「9-3÷1/3+1」(1/3は、3分の1)という計算問題の正答率は、なんと6割を切ったという。優秀なはずの大手企業の技術者でも、小学生レベルの基礎的学力が身についていないことになる。 中学受験のかなりやさしいレベルで正答率6割切る 研究グループの調査は、2014年度に1部上場の製造業9社に在籍する主に20代の技術者1226人を対象に実施。神戸大学の西村和雄・経済経営研究所特命教授によると、出題した問題は「小学生の中学受験レベルで、計算問題においてはかなりやさしい問題」という。算数と理科・物理、技術用語に分けて、11問を設けた。「技術用語を除けば、文系出身者でも解ける常識問題です」と話している。 その結果、平均は56.66点(100点満点)。こ