日本に密輸された金の多くが、大手商社経由で輸出されていた実態があることが財務省の調べで分かった。金の密輸は、輸入時に支払いを不正に逃れた消費税分だけ密輸業者に利益が入るため、2014年の消費増税以降に急増した。来年10月の再増税を控え、財務省は大手商社に対し、取引の仕方を見直すよう協力を求めている。 金を輸入する場合は本来、税関に申告し、消費税を納める必要がある。しかし、密輸業者は消費税がない香港などから金を買って日本の税関に申告せずに密輸し、買い取り業者に消費税込みの値段で売って利益を上げている。 財務省の調べでは、金は買い取り業者から大手商社数社に転売され、国外に輸出されているという。少なくとも、このうち輸出量の多い2社は、取引先の金の入手ルートや形状などの確認を十分していなかったという。 日本では、金の輸出の8割近くを大手商社が担う。金の輸出には税関長の許可が必要で、国際取引でも信用
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