ある人 / ある人 - 岡田索雲 | webアクション かなり話題になっていた漫画「ある人」。どこでかというと、トランスコミュニティで。 つげ義春の「ねじ式」を下敷きにしながら、トランスジェンダーの人々がいま現在向けられている視線やぶつけられている言葉を取り上げていて、描かれている風景は非現実的なのにそこで語られている経験はあまりにリアルという、かなり独特な作品になっています。個人的には、日本語のトランスジェンダー漫画の最高傑作のひとつだと思います。正直なところ、怪しげなトランス関連本に時間を使うくらいなら、これを読んでくれたほうがトランスの生きている現状についてはるかに多くのことを学べそう。 日々直面しているどうしようもない困難の話をしたいだけなのに、ひたすらトイレと風呂の話をされ、そしてその話をしたがっていることにされ、さらには勝手に手術の有無で知らない人間から審査をされるうえに、医療