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ジョン・バースの検索結果1 - 5 件 / 5件

  • 語り手が異常な小説が読みたい - 千年先の我が庭を見よ

    「信頼できない語り手」という小説ジャンルがある。 信頼できない語り手(しんらいできないかたりて、英語: Unreliable narrator)は、小説や映画などで物語を進める手法の一つ(叙述トリックの一種)で、語り手(ナレーター、語り部)の信頼性を著しく低いものにすることにより、読者や観客を惑わせたりミスリードしたりするものである 信頼できない語り手 - Wikipedia 好きだな~そういう胡乱さ…。 でも私はもっともっと希薄なトラストを求めていて、語っている奴が人間なのか存在するのかどうかすら怪しく、言うなれば信憑性に欠ける信頼できない語り手の小説が読みたい。なんなら語っている内容の虚偽というよりは、存在の胡乱さの方を求めている。しかし読みた~い!と言ったところでインターネッチョの海で親切なウミガメが運んできてくれるはずもなく、自ら竿を持ち餌を撒かないかぎり得られないのである。 仕方

      語り手が異常な小説が読みたい - 千年先の我が庭を見よ
    • 「新しい分野を独学するとき」の原理原則を学べる意外な一冊

      ブログ「読書猿 Classic: between/beyond readers」主宰。「読書猿」を名乗っているが、幼い頃から読書が大の苦手で、本を読んでも集中が切れるまでに20分かからず、1冊を読み終えるのに5年くらいかかっていた。 自分自身の苦手克服と学びの共有を兼ねて、1997年からインターネットでの発信(メルマガ)を開始。2008年にブログ「読書猿Classic」を開設。ギリシア時代の古典から最新の論文、個人のTwitterの投稿まで、先人たちが残してきたありとあらゆる知を「独学者の道具箱」「語学の道具箱」「探しものの道具箱」などカテゴリごとにまとめ、独自の視点で紹介し、人気を博す。現在も昼間はいち組織人として働きながら、朝夕の通勤時間と土日を利用して独学に励んでいる。 『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)はロングセラーとなっており、主婦から学生、学者まで幅広い層か

        「新しい分野を独学するとき」の原理原則を学べる意外な一冊
      • SFの気恥ずかしさ|国書刊行会

        発売日 2022/12/14 判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-05819-5 ページ数 444 頁   Cコード 0098 定価 4,620円 (本体価格4,200円) 『歌の翼に』『いさましいちびのトースター』の奇才トマス・M・ディッシュのSF評論集、ついに登場! SFの限界と可能性を論じた名講演「SFの気恥ずかしさ」をはじめ、新世代SF作家を批判してジョージ・R・R・マーティンに反論された伝説的評論「レイバー・デイ・グループ」、書評家として燃やすべき本について舌鋒鋭く語った「聖ブラッドベリ祭」、ディック作品に対する愛にあふれる『偶然世界』序文、そしてエイリアンに誘拐された体験記の書評が奇想天外な展開を見せる「ヴィレッジ・エイリアン」など、技巧とユーモアに満ちた書評・エッセイを集成。『歌の翼に』『アジアの岸辺』で知られるSF作家ディッシュの卓越した批評家としての面を堪

          SFの気恥ずかしさ|国書刊行会
        • [INTERVIEW] Goat Girl | Monchicon!

          様々なジャンルを昇華した独自のパンク・サウンドに乗せて、彼女たちが直面する現実を皮肉っぽく歌ったセルフ・タイトルのデビュー作から約3年、パンデミックの最中に出来上がったGoat Girlのセカンド・アルバム『On All Fours』がリリースされる。 ”On All Fours”というのは”四つん這い”という意味で冗談みたいなタイトルだが、本作のプロデューサーであるDan Careyと夕食を取っていた時に、彼の妻からジョン・バースの『やぎ少年ジャイルズ(原題:Giles Goat-Boy)』を薦められ、酔っ払いながら読んだ中で見つけたパッセージから取ったそう。なんとも雑な名付け方だなと思ったが、そういえばもともとバンド名もスタンダップ・コメディアン、ビル・ヒックスのネタである「Goat Boy」から来ていて、本のタイトルに感じるものがあったのだろう。 前作の音楽スタイルを軸にしつつも、ス

          • ポストモダン文学と“ポスト”ポストモダン文学? デイヴィッド・フォスター・ウォレスのキーワード〈新誠実(New Sinceirty)〉について - 未翻訳小説を頑張って日々読んでいる日記

            2018年4月に行われたリチャード・パワーズ『オーバーストーリー』(木原善彦訳、新潮社、2019年)出版直後のイベントの動画がYoutubeにアップされている1。ゲストは当ブログで前回紹介した『ヨーロッパ・セントラル』のウィリアム・T・ヴォルマン。まずヴォルマンが登壇し『オーバーストーリー』の一部を朗読したあと、パワーズが壇上に上がり「フィクションとノンフィクションで私に大きな影響を与えた」とヴォルマンを紹介するのだが、そこでパワーズはユーモアを交えてこう言う。 「私が思うに、その流行(フィクションだけでなくノンフィクションも書く)を始めたのは、私たちの友人であるデイヴィッド・フォスター・ウォレスだろう。(…)私たちはみな共通の美学で結びついていたが、それはみなが同じ属性の人間だったからだ。つまり白人で、男性で、同世代で、身長180cm以上だったということだ」 経歴を確認すると、生まれた年

              ポストモダン文学と“ポスト”ポストモダン文学? デイヴィッド・フォスター・ウォレスのキーワード〈新誠実(New Sinceirty)〉について - 未翻訳小説を頑張って日々読んでいる日記
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