「劣化」の答えは『ジルバ』の中にある 今冬クール、「女性から最も支持されているドラマ」と言えば文句なしで『その女、ジルバ』(東海テレビ・フジテレビ系)だろう。 同作の主なあらすじは、結婚相手と破談になったあと恋人のいない日々を過ごし、仕事でも大手百貨店から「姥捨て」と揶揄される物流倉庫へ左遷。主人公の笛吹新は公私ともに肩身の狭い日々を送り、「どうせこのまま何も変えられない」と人生をあきらめていた。新は40歳の誕生日を一人寂しく迎えたが、超熟女バーでの出会いを通して生きる力を取り戻していく……。 文字で簡単に書くとチープに感じるかもしれないが、すべての女性たちに勇気と希望を感じさせるような世界観で、序盤から支持を集めている。「老い」を真正面から扱った上で笑い飛ばす、軽やかな脚本・演出が素晴らしいのは間違いない。 ただ、それも演じる俳優たちの熱演あってこそであり、その中心にいるのが主演の池脇千