2021年4月9日に50歳の若さで亡くなってしまったラッパーのDMX。デビュー・アルバムから5作連続で全米チャート初登場1位を記録した史上初のアーティストという輝かしい記録を持ちながら、虐待された幼少期や刑務所への服役など暗い部分も持ち合わせるラッパーでした。 そんな彼が台頭し、大活躍していた時代にニューヨークのブルックリンに在住していたライター/翻訳家である池城美菜子さんに寄稿いただきました。 <関連記事> ・人気ラッパー、DMXが50歳で逝去。その功績を辿る ・【追悼】DMXのベスト・ソング ・DMX遺作アルバム『Exodus』全曲解説 「Where my dogs at?(俺の犬どもはどこだ?)」 白いタンクトップ、バイク、ピットブル、咆哮。忠誠の象徴「ドッグ」は「仲間」を意味するから、「俺の仲間はどこだ?」と叫んでいるわけで、吠えるようなその呼びかけにまずは取り巻きが、それからファ