ハンガリアン・ビズラ。英スコットランドのクイーン・エリザベス森林公園で撮影。ハンガリアン・ビズラは狩猟者に同行し、獲物を見つけ、回収する役割を果たしてきた。(PHOTOGRAPH BY TONY CLERKSON, ALAMY) ボールを追いかけたり、綱引きしたり、音の鳴るおもちゃをバラバラにしたり――イヌと遊んでいると、私たちも明るい気持ちになる。実際、イヌを飼っている人のほうが、ネコの飼い主よりよく笑うという研究結果がある。 それだけに、イヌが人間と進んで遊ぶことがイヌの家畜化で重要だった、と聞いても意外に思う人は少ないのではないだろうか。2020年9月23日付で学術誌「Biology Letters」に発表された論文は、人類が特定の役割を持たせるためにイヌを品種改良するきっかけのひとつは、人と遊びたがることだったとしている。 イヌが家畜化された時期、場所、そして方法については、研究者