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三昧境の検索結果1 - 4 件 / 4件

  • ニュートリノ

    I.科学者・小柴の特殊性 〜 古き良き時代の科学者と現代的な科学者の融合 〜 「研究の中の苦労?夢を追いかけさせてもらっているから、苦労なんて感じない。物理は楽しい。物理をやっていて苦しいと思ったことはない」 科学者と言われたとき、私たちはどんな人物像を思い描くだろうか。形振り構わず、一日中、研究室に引きこもり、研究に没頭している。頭脳明晰であるが、世情には疎く、人付き合いが苦手。周囲からは、「あの先生は偉いけれど、ちょっと世間知らずで・・・」と尊敬と苦笑を交えて語られる、といったところが一般的ではないか。ステレオタイプではあるが、「古き良き時代の科学者」は多かれ少なかれ、このような特徴を備えていたようである。例えば、夏目漱石の門下生でもあった物理学者の寺田寅彦(1878-1935)をモデルに、漱石が書いた『三四郎』の登場人物、野々宮宗八は、「理科大学(今の東大理学部)の穴倉で半年も光線の

    • 暗いところで羊羹を食べる | オモコロ

      「なんか有名っぽい」というぐらいの知識しかなかった、谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を最近初めて読んだ。 「翳」という字を何と読むのか知らず、フィーリングで「いんさんらいさん」と読んでいたけど、実際には「いんえいらいさん」と読むらしかった。今まで口に出す場面がなくて助かったと言える。 内容を恥ずかしげもなくざっくり言うと、「光が当たっているメインの部分だけでなく、影の部分や無駄に見えるものが美や風流を支えているよね~」みたいなことを話している作品で(ざっくりしすぎ)、現代でも共感される感覚だろうし、実際かなり面白かった。「吸い物椀」について語っているところなど最高だ。 私は、吸い物椀を前にして、椀が微かに耳の奥へ沁むようにジイと鳴っている、あの遠い虫の音のようなおとを聴きつつ、これから食べる物の味わいに思いをひそめる時、いつも自分が三昧境(さんまいきょう)に惹き入れられるのを覚える。 吸い物椀って

        暗いところで羊羹を食べる | オモコロ
      • 定年退職した日本人のほとんどが失敗する…「幸福な最期」を手に入れられる人と「不幸な最期」を送る人の「決定的な違い」(丹羽宇一郎)

        元伊藤忠商事会長、そして民間人初の中国大使を務めた丹羽宇一郎さん。仕事に生涯を捧げてきた名経営者も85歳を迎え、人生の佳境に差し掛かった。『老いた今だから』では、歳を重ねた今だからこそ見えてきた日々の楽しみ方が書かれている。 ※本記事は丹羽宇一郎『老いた今だから』から抜粋・編集したものです。 「俺を大事にしろ!」 現役時代にそれなりのポジションにいた人が、定年退職後にボランティア活動や自治会活動、地域ごとにある「老人クラブ」のような場に参加したとき、自分の前職を自慢げに話したり、「俺はおまえたちとは違うんだ」と言わんばかりに仲間に対して偉そうに指示をしたりして、周囲の人から嫌われてしまう、という話を耳にすることがあります。 地域のコミュニティで人間関係を築く最初の段階で、自分のことを知ってもらうために自己PRをしたら、それが裏目に出て、「自分のことばかり喋っている」と思われてしまうケースも

          定年退職した日本人のほとんどが失敗する…「幸福な最期」を手に入れられる人と「不幸な最期」を送る人の「決定的な違い」(丹羽宇一郎)
        • 藤井聡太✖丹羽宇一郎 初対談「“勝ち”ではなく“負けない”ことにこだわる」(藤井 聡太,丹羽 宇一郎)

          一方で、「自分の力を出し切れた」、あるいは「出し切れなかった」などと言われる方もいますが、そのとき出たものが実力の一つだとも思います。多少変動することがあっても、実力とは、その集合体のようにも思います。 丹羽    将棋の世界では、何勝何敗という形で、良くも悪くもはっきりと結果が出ますしね。それは他人が見ても、自分が見ても、変わらない事実ですね。 藤井    棋士は勝敗で明確に結果が表れるので、強い人は周りからも強い人だと思われているし、評価ははっきりと出るような気がします。 丹羽    ビジネスパーソンの実力の評価は、もっと曖昧なんです。僕が入社した頃、課長に怒られたんですよ。「お前、自分で自分を評価しているんじゃないか。『俺は優秀だ』、『俺は偉いんだ』と思っているんだろう。人間というのは自分に甘いから、自分の本当の力が仮に100点だとすると、自分では150点くらいだと思っている。でも他

            藤井聡太✖丹羽宇一郎 初対談「“勝ち”ではなく“負けない”ことにこだわる」(藤井 聡太,丹羽 宇一郎)
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