「金星」。女流棋士の世界で常にタイトル争いをしている福間香奈女流四冠、西山朋佳女流四冠に若手の女流棋士が勝つとこう評される。2023年度の女流名人リーグで福間女流四冠から金星を挙げ、さらに格上の女流棋士にも次々と勝って7勝2敗の好成績を残し、プレーオフ進出を果たしてタイトル挑戦にあと一歩まで迫ったのが19歳の新鋭、内山あや女流初段だ。 注目度が一気に上がった内山女流初段に、挑戦を争った福間女流四冠のこと、数学科に在籍している大学のこと、一度女流棋士資格を得た中学生のときに申請しなかった理由など幅広く聞いてみた。 内山あや(うちやま・あや)女流初段 2004年5月22日生まれ。イギリス・ベルファスト生まれ、東京育ち。北島忠雄七段門下。2020年9月にアマ代表として出場した白瀧あゆみ杯本戦で優勝。2020年12月に女流2級。2023年3月に女流名人戦リーグ入りの実績で女流初段に昇段した。居飛車