版元の東京大学出版会からお送りいただきました。どうもありがとうございます。 まず本書のタイトルですが、これが「領域を超える民主主義」だと、「グローバル化の中での、EUなどの国家を超えた主体や国境を超える多国籍企業やNGOの話なのか?」となりますが、「領域を超えない」というところで多くの人は「?」となると思います。 タイトルに続く副題は「地方政治における競争と民意」で、著者の仕事をそれなりに追っている人からすると本書が著者の今までの仕事の集大成的なものであることが見えてきますが、そうでない人にはまだ本の内容はイメージしづらいと思います。 本書が主にとり上げるのは都市の問題とその意思決定です。 都市は経済成長の源泉でもありますが、都市が成長し拡大すると今までの地域的な枠組みに収まりきらなくなることがあります。 例えば、東京はその発展とともに周辺地域に市域を拡大させ、さらには千葉県に「新東京国際