中学二年生のとき、彼女がいました。 そんな一文から始まる文章を、書く価値のあるものだと思い込み、インターネット上に放出してしまう。アラサーになってまでそんなことをする人生を自分で選びとった覚えはないですが、それが自分の人生であるならば、引き受けなければなりません。 私が通っていた中学校は、隣り合った二つの学区の小学校から児童が入学してくる、公立の中学校でした。こうしたタイプの中学校の場合、入学式の日に取り交わされる定番の会話というのは、「隣の学校の子でめちゃくちゃカッコいい子がいる」「めちゃくちゃ可愛い子がいる」、そういった類のものでした。別に自分から聞かずとも、隣の小学校からやってきた新しいクラスメートが「三組に〇〇っていうめちゃくちゃイケメンがいるんだよ!」「一組に△△ちゃんっていう可愛い子がいるんだよ!」などと、自分の出自を自慢するように、頬を紅潮させながら教えてくれたのでした。 私