並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 4 件 / 4件

新着順 人気順

本格的な政党内閣 意味の検索結果1 - 4 件 / 4件

  • 佐々木雄一『近代日本外交史』(中公新書) 8点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

    11月17 佐々木雄一『近代日本外交史』(中公新書) 8点 カテゴリ:歴史・宗教8点 ペリー来航から太平洋戦争が終わるまでの近代日本外交史の歩みをたどったもの。著者は以前に同じ中公新書から『陸奥宗光』を出していますが、それとはまたガラッとスタイルが違います。 「あとがき」にも書いてあるように、『陸奥宗光』はぎっしりと情報の詰まった本で、「その感じで「近代日本外交史」をやったら500ページあっても足りないのでは?」と現物を見る前は思っていましたが、本書は本文で215ページほどとコンパクトな形になっています。 そのため、個々の出来事についてはそれほど深く追求せず、外務省を中心とした日本の外交の流れがわかるような形でまとめられています。 ただ、それでも読んでいいくと著者のこだわりが感じられる部分も多く、複数の著者による教科書的なものとは違う一貫した視座もあります。 さらに巻末には詳細な文献案内も

    • 「米騒動」叙述が無いと、何が見えなくなるか 井本三夫 - 株式会社現代思潮新社

      井本三夫 百田尚樹『日本国紀』という非民主的・国家主義的な本が出ている。批判する家長知史たちの『『日本国紀』をファクトチェック』(日本機関紙出版センター、2019年)も指摘しているように、『日本国紀』には米騒動という言葉が一度も出て来ない。大正デモクラシーという節はあるが、それまでの薩長閥・元老推薦でなければ組閣できない仕方で生まれた寺内内閣が、米騒動の責任で辞めざるを得なくなったことが書いてないから、どうして原敬が「日本で最初の本格的な政党内閣を作」ることができるようになったのかわからない。 しかも近年は米騒動100周年・維新150周年で、両者の関係その他の研究が大進歩したから、米騒動叙述のない大正デモクラシー論はほとんど意味がない。 図1のように実質米価上昇率(米価上昇率を賃金上昇率で割ったもの)のグラフを作ってみることで、1917年春から20年春までの長大な騰貴の上に、18年後半だけ

      • 国民民主・玉木さんだけは気づいてる?戦前野党の教訓

        憲政記念館の展示が示す「いつか来た道」 1月20日より第201回国会(通常国会)が幕を開けました。その傍らで、1月8日より憲政記念館で開催中の企画展示「政党政治の道のり-勃興と挫折-」。 自由民権運動の旗手・板垣退助をはじめ原敬、浜口雄幸や犬養毅など13名の人物を取り上げ、また取り上げている政党はおもに戦前の二大政党、立憲政友会と立憲民政党が中心となっています。 いずれも現在は存続せず、その歴史は「大きなかたまり」を志向した翼賛政治会に呑み込まれる形で終焉を迎えていますが、果たして原因はそれだけだったのか。展示はそうした示唆を与えてくれます。展示パンフレットには開催趣旨が添えられていますが、なかでもある一文が目を引きました。 日露戦争後、第一次世界大戦にかけて、大衆が政治参加を求める声が高まり、政党の力も強くなりました。 1918年(大正7)の米騒動後の混乱で官僚閥の寺内内閣が倒れた後、政

          国民民主・玉木さんだけは気づいてる?戦前野党の教訓
        • 「米騒動」叙述が無いと、何が見えなくなるか 井本三夫 - 株式会社現代思潮新社

          井本三夫 百田尚樹『日本国紀』という非民主的・国家主義的な本が出ている。批判する家長知史たちの『『日本国紀』をファクトチェック』(日本機関紙出版センター、2019年)も指摘しているように、『日本国紀』には米騒動という言葉が一度も出て来ない。大正デモクラシーという節はあるが、それまでの薩長閥・元老推薦でなければ組閣できない仕方で生まれた寺内内閣が、米騒動の責任で辞めざるを得なくなったことが書いてないから、どうして原敬が「日本で最初の本格的な政党内閣を作」ることができるようになったのかわからない。 しかも近年は米騒動100周年・維新150周年で、両者の関係その他の研究が大進歩したから、米騒動叙述のない大正デモクラシー論はほとんど意味がない。 図1のように実質米価上昇率(米価上昇率を賃金上昇率で割ったもの)のグラフを作ってみることで、1917年春から20年春までの長大な騰貴の上に、18年後半だけ

          1