【この記事のポイント】・東芝の非公開化を巡る買収提案にロームが最大3000億円を投資・ロームは半導体の原材料調達や生産での協業を探る見通し・原子力事業を抱える東芝買収は規制対応で日本勢主体の方が進めやすい東芝の非公開化を巡り、日本産業パートナーズ(JIP)の買収提案にロームやスズキが参画していることが16日、わかった。ロームの投資額は最大で3000億円規模と、参加企業で最大級となる。東芝はJIP
かつてないほど国内のパワー半導体業界が動いている。2023年3月23日、東芝は国内ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)による買収を受け入れた。出資企業には次世代パワー半導体「炭化ケイ素(SiC)」国内最大手のロームが名を連ねる。 ロームの主力事業は大規模集積回路(LSI)とパワー半導体だが、全体として家電など比較的小電力を狙った製品が多い。対する東芝は、小電力の製品も持つが、電車や電力用インフラなど大電力向けの商品群も取りそろえ、ロームが持たないモーターも手掛ける。もちろん、電力会社や鉄道メーカーなどへの太いパイプがある。ロームにしてみれば喉から手が出るほど欲しい顧客層や技術だろう。 こうした事情に加えて、ロームの東芝買収への参加の裏には、経済産業省の後押しがあったとみられる。同省はSiC関連の2000億円以上の設備投資に限り、最大3分の1を資金援助する取り組みを2023年1月に打ち出
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