我、弁明せず【電子書籍】[ 江上剛 ] 価格: 750 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 米沢藩士で江戸留守居役を父に持つ池田成彬(しげあき:小説では「せいひん」とルビをふっている)。慶應義塾からハーバード大学に留学し、当初希望していた新聞記者を目指し時事新報社に入社する。しかし主宰を務める福沢諭吉の考えに合わず、また給料の不満もあってわずか3週間で退職し、三井銀行に転職する。寡黙な性格ながら豊富な知識に裏打ちされた判断力、そして周囲に惑わされない性格から次第に信用されて出世街道を歩む。三井銀行のトップから、団琢磨が血盟団事件で凶刃に倒れた後に三井合名会社の理事となり、当時日本で最大の影響力を保持していた三井財閥のリーダーとなる。 その人望は政界にも及び、日銀総裁、大蔵大臣兼商工大臣、枢密顧問官を歴任、一時は総裁候補に擬せられた。軍事色が強まり財閥が敵対視される中、親米派として扱われ、合理