ChatGPTの登場から早1年がたとうとしている。生成AI(人工知能)をどう生かすかが企業の競争力を分ける時代が迫る中、先行企業は一歩踏み込んだ活用に乗り出し始めた。セキュリティーを担保するオリジナルの仕組みを実装したり、自社の業務に合わせてチューニングを施したりといった具合だ。 ChatGPTをお試しで利用する段階は終わりを告げ、いよいよ企業独自の取り組みで差がつく段階に突入している。日本企業における意欲的な取り組みを追った。 全社に展開してニーズを把握 「生成AIが与えるインパクトや、技術との親和性を考えると、絶対に必要になると確信した」――。このように話すのはダイキン工業の清木場卓IT推進部IT企画担当課長兼テクノロジー・イノベーションセンター主任技師だ。 ダイキン工業は2023年2月、いち早く生成AIへの取り組みを始めるため、先進技術の活用提案をする組織「IT創発グループ」に生成A