田原成貴氏は、騎手時代、1983年にリードホーユー、1993年にトウカイテイオー、そして1995年にマヤノトップガンで有馬記念を制している。 リードホーユーは当時3歳。前走の菊花賞では兄弟子の田島良保騎手(当時)が乗ってミスターシービーの4着。田原氏にとって、この有馬記念はテン乗りだった。8枠15番という外枠からじわっと前に行って2番手で折り合い、勝負所で早めに先頭に立って押し切った。 「春まで乗っていた河内(洋)さんが乗る予定だったんだけど、落馬で負傷したので、代打で乗ることになったんです。切れる脚はなかったけど、迫力のある走りをする馬で、冬の中山芝2500mというタフな舞台でこそ持ち味の生きるタイプだった。早めに先頭に立ったので横綱相撲に見えたかもしれないけど、あの馬の粘っこい脚を生かす競馬をしたらああなった、ということなんです」 「おれの乗った馬で、トウカイテイオーが一番強かった」