今回紹介させていただくGHQ焚書は、昭和12年に出版された山中峯太郎著『日本を予言す』である。彼の詳しい経歴などは、昨年末に彼の書いた『日本的人間』(GHQ焚書)という本を紹介させていただいた時に書いたので省略させていただくが、彼の著作の十六点がGHQによって焚書処分されており、焚書された点数の多さは野依秀市、仲小路彰、長野朗に次ぐ水準にある。 なぜわが国が第二次世界大戦に巻き込まれたについては、戦後出版された解説書の類を読んでも腑に落ちない人が多いと思うのだが、その理由は、GHQにとって都合の悪い史実を記された本の多くが焚書処分され、そのような史実を語ることが戦後の長きにわたりタブーにされてきたことと無関係ではないであろう。GHQにかなり嫌われた彼の著作に何が書かれていて、焚書された原因がどのあたりにあったかを考えることで、より真実に近づけるのではないだろうか。 山中峯太郎はこの本の序文