「米ドル交換停止」が徐々に現実味 先週は香港問題に焦点を当てて、中国は米国に「絶対に勝てない」理由を書いた。一言で言えば、米国が香港ドルと米ドルとの交換を停止すれば、香港経済は一発で崩壊してしまうからだ。今週は中国にも目を配って、その続きを書こう。 読者の中には「香港には多くの米国企業が進出しているから『米ドルへの交換停止』のような荒業を断行したら、米国も返り血を浴びる。だから実行できないだろう」と考える向きもあったかもしれない。 だが、この話は「私が頭で考えて、導いた論理的帰結」というだけではない。現地では、多くの人々が抱く心配となって現実化している。 たとえば、6月8日付のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)はアナリストの話として「香港への国家安全法導入に対して『中国と香港を制裁する』というドナルド・トランプ米大統領の最近の脅しは、米ドルへのアクセスを遮断するプロセスの始ま