伊良部島の周辺でボートを使って捜索する自衛隊員ら。右は10年前に座礁した小型タンカーの残骸=沖縄県宮古島市で2023年4月10日午前10時12分、喜屋武真之介撮影 沖縄県の宮古島付近で陸上自衛隊のヘリコプターが行方不明となった事故は、空港管制と最後に無線で交信した後、レーダーから機影が消えるまでの2分間に事態が急変して起きたとみられる。その間に何があったのか。パイロット資格を持つ現役自衛隊員たちは「まだ分からないことが多すぎる。原因究明はかなり難しいのでは」と口をそろえる。 事故が起きた多用途ヘリ「UH60JA」は、災害派遣や急患輸送にも使われている。機体の信頼性は高く、米国や韓国、イスラエルなど各国軍隊で同じタイプが採用されてきた。 事故機は高遊原(たかゆうばる)分屯地(熊本県益城町)の第8飛行隊に所属していた。この隊などを傘下に持つ第8師団トップの坂本雄一師団長(55)ら10人を乗せた