香港警察は、イギリス国籍でイギリスに在住している男性について、中国の香港国家安全維持法(国安法)を「危機にさらした」として、起訴する方針を示した。香港外にいる人物について、当局が国安法を適用しようとするのは初めてだとみられている。
ブレイディ 「わたし自身を生きる」思想であるアナキズムは、個を屈服させるあらゆる制度――国家権力や社会のヒエラルキーへ疑いの眼差しを持ちます。たとえば政府は税金を市民のために適正なかたちで使っているのか? 欧州で早い時期から反緊縮運動を引っ張ったのも実はアナキストたちでした。グレーバーも、英国のガーディアンという新聞で緊縮財政を「経済サドマゾキズム」と呼び、緊縮を知的に正当化することは不可能だと書いていました。その経済的有効性は証明されていないのに、「負債と返済」の概念が「罪と贖罪」という宗教的概念にすり替えられて道徳的理由から行われている政策に過ぎないと。英語で「a pinch of salt」とか言いますけど、「ひとつかみの塩を持って疑う」、鵜呑みにしないで懐疑する姿勢を持っていないと、こういうことも見えなくなる。 『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』 ブレイディみかこ
『ロミオとジュリエット』のロミオになりきって手紙を… ブレイディみかこがたどり着いた「他者の靴を履く」方法 から続く 【写真】この記事の写真を見る(5枚) 私たちの社会の様々な思い込みを解きほぐす、『 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ 』(文藝春秋)が話題のブレイディみかこさん。自助の精神からジェンダーロールまで、私たちはエンパシー(=意見の異なる相手を理解する知的能力)をどのように役立てればよいのだろうか。7月8日放送の「クローズアップ現代+」(NHK)への出演に寄せて、インタビューを再公開する。(全2回の2回目。 前編 を読む) ◆◆◆ 壊しながら、新しく作って生き延びる――アナキズムに対するイメージがガラッと変わりますね。 ブレイディ 「わたし自身を生きる」思想であるアナキズムは、個を屈服させるあらゆる制度――国家権力や社会のヒエラルキーへ疑いの眼差しを持ちます。たと
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く