ロシア・ウクライナ紛争は意外な長期化を見せている。戦局自体は前回の記事の延長上で推移している。キエフ~チェルニーヒウ~ハリコフ間について本ブログは早々に「これ以上の戦闘継続はロシアにとって困難かつ無益である」としていた。またキエフ戦線が主戦場でもなくなっており、南部ではロシア軍による占領地拡大が進んでおり、特にマリウポリの攻防が今後の停戦を含めた戦局の鍵を握るとしていた。マリウポリは今でも激戦が続いており、本ブログが懸念していた人道危機は激しくなりつつある。そしてキエフ~ハリコフ間のロシア軍はもう詰んでいるので早期停戦を期待していたのだが、その後半月経っても停戦協議こそ頻繁に開かれたものの停戦とはならず、かと言ってその間何か打開策を講じたわけでもなかったので、キエフ~ハリコフ間で停滞していたロシア軍はただの反撃の目標に落ちぶれている。 前回の記事では「いずれやってくるこのタイミングでの定石