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月記の検索結果1 - 5 件 / 5件

  • 本当に大事なことには、理由なんて無い方がいい 「天気の子」感想 - 月記

    ムショ脱走してから、ずっとニヤニヤしながら見てた。ずっと帆高くんに、やっちまえと無責任に応援しながら見てた。やっちまったなあ。こんなベタなボーイミーツガールを衒いなくやりきって、本当に最高だと思う。 強かったり正しかったりする人間が勝つなんて当たり前のことなんで、むしろ弱くて間違ってる人間に美しさでもって勝利への説得力を与えるのが美術の価値なのではないか。そういう意味で、陰鬱なコンクリートジャングルから一転、晴れ上がった東京の街を駆け抜ける帆高の姿に、こいつは何かを成し遂げるんだろうという説得力を、僕は確かに感じた。逆に言えば、そこに乗り切れなかった人にとっては薄っぺらい物語になるんだろうね。 で、陽菜さんを掠め取って告白する場面で、喝采を送りながらも「コレで向こう数ヶ月はずっと雨なんじゃないか」と苦笑してたんだが、そんな浅慮を飛び越え、めでたしめでたしで着地しなかったのにはぶったまげた。

      本当に大事なことには、理由なんて無い方がいい 「天気の子」感想 - 月記
    • もう少しだけ生きてみる 『すずめの戸締まり』感想 - 月記

      タイトルは宮崎駿の「生きろ」、富野由悠季の「頼まれなくたって、生きてやる」からの類推です。 災害であれ過疎であれ人の営みが失われていくのは悲しいけれども、その後にはある種美しい自然に戻っていく。いずれは全てが失われていくかもしれないけれど、人間はそれでも他人との縁を頼りにどうにかこうにか生きてく、という感じでしょうか。 とても好きな話なんだけど、基本的に静的な話なのでちょっと語りづらい。災害を未然に防ぐ話だしね。椅子と猫のおっかけっことか絵的にはとても楽しいんだけど、あくまで観客に対するサービスという印象。もっと「美しい廃墟」描写があっても良かった気がするが、そこは自制したのかな。「これが、綺麗?」のセリフからしても、滅びの美学とか廃墟価値とかではなく、あくまで生活の美しさを描きたかったんだろう。 「君の名は。」が大勢の人を救う話、「天気の子」が一人の人間を救う話だったのに対して、「すずめ

        もう少しだけ生きてみる 『すずめの戸締まり』感想 - 月記
      • 『君たちはどう生きるか』 感想 - 月記

        いや、映像的には面白かったですよ。 火事とかアオサギの飛ぶ描写とかお父さんのコミカルな動きとかダットサンとか戦車とか自転車とか。父と後妻に馴染めない真人の細かい芝居もすごく良かった。 そういうのもあって前半の現世パートとキリコさんまではかなり楽しんでみたんですよ。母を失って環境が急激に変化し鬱々としている少年がどう変わっていくのか興味深く見ていた。キリコさん魅力的だったね。 けどその変わる過程に納得感が全然なかった。特に夏子さんを「お母さん」と呼んだところ。なんで急にそう呼ぶ気になったのか全然分からない。キリコさんとヒミには「父の好きな人」と言ってるわけで。 キリコさんと輪廻転生のプロセスを体感してヒミと出会って火のトラウマを払拭して、母への未練を一旦断ち切って夏子さんを個人として承認する、みたいな話であればギリギリ理屈としては理解出来るけど、そっから母として家族として承認するのはもう一段

          『君たちはどう生きるか』 感想 - 月記
        • id:deztecさんへのお返事 - 月記

          冬野梅子『普通の人でいいのに!』私はこう読んだ - id:deztec 最後の“田中さんは一貫して、そこそこ幸福である”というのはちょっとよく分からない。主人公が幸福を感じていないのはちゃんと作品中に描写されていると思うし。「恵まれている」「善良である」とかなら分かるが。 2020/08/01 17:33 b.hatena.ne.jp 冬野梅子『普通の人でいいのに!』私はこう読んだ - id:deztec <a href="/type-100/">id:type-100</a> 記事冒頭の、漫画へのブコメの通りです。この記事において私は、「気の持ちよう次第で幸福になれる客観状況なら、実際に選択された主観において不幸であっても幸福の内」という言葉の定義を採用しています。 2020/08/01 17:46 b.hatena.ne.jp 言葉の使い方が違うのだと言ってしまえば、まあそれで終わる話

            id:deztecさんへのお返事 - 月記
          • 谷町四丁目 れだん本店 - 月記

            土曜日天気の子を見た俺はとても気分が良くなったのですぐ帰る予定だったのを変更してれだんに行った。前はカウンターのみの谷町店に行ったので今度は近くの本店に。 フードについては7品コース頼んでAQMさんと大体同じメニューだったのでそっち見りゃいいんじゃないでしょうか。 aqm.hatenablog.jp 1品目を取り忘れた時点で早々に料理の写真を撮るのを諦めました。酒の話だけします。 最初は風の森。微炭酸で飲み口は爽やか。後からしっかりした味わいもあり、1杯目に酒だけでちびちび飲むのに良いお酒です。 2杯目、刺身と一緒に飲むのに辛めですっきりしたの、というオーダーで出してもらった笹一。キレが良いのと同時にうまみもあり良い。刺身に合う。 3杯目はえーっと、広島・美和桜のおかゆを楽しみにしてたんだけど売り切れだったのでどっしり目のにごりってオーダーで出してもらった……写真の銘柄が「にごり」だけで分

              谷町四丁目 れだん本店 - 月記
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