鈴木大介さん=北原千恵美撮影 鈴木大介(すずき・だいすけ)文筆家 1973年生まれ。若年女性や子どもの貧困などの取材を続ける。主な著作に『最貧困女子』(幻冬舎新書)、自身の障がいをテーマにした『脳が壊れた』(新潮新書)、障がいのある夫婦同士のパートナーシップを描いた『されど愛しきお妻様』(講談社)などがある。 昔から朝日新聞と共産党が嫌いだった父 ――第1章にも転載していますが、父親が亡くなって2カ月後に「デイリー新潮」に寄稿した記事では、ネット右翼的なコンテンツに傾倒していたことに、激しい怒りを見せていますね。 憎しみが暴走してますよね(笑)。我ながらそう思います。父親を喪っても気持ちが全く動かなかったのですが、それを自分の中でどう解釈すればいいのか、この時は本当にわからなくて。動かない最たる理由は、父が晩年に右傾化した商業用コンテンツばかりを見ていたことだったので、自分が父の死を悲しめ