保守分裂の構図となった青森県知事選挙。 県内2人の現職市長が辞職して選挙戦に臨んだ。 勝ったのは人口で県内5番目の、むつ市の前市長。 人口が県内最大の県庁所在地、青森市の前市長を大差で破った。 勝敗を分けた理由は何だったのか。 (早瀬翔) 意外な結果に 5期20年の間、知事を務めた三村申吾(67)が引退し、新人どうしの戦いとなった青森県知事選挙。勝ったのは県北部のむつ市長を今年3月まで務めた宮下宗一郎(44)だった。その当確はNHKを始め各社、投票終了直後の午後8時に一斉に報じた。 宮下は国土交通省出身で、35歳の時、むつ市長だった父の急逝にともない国土交通省を退職して市長選に立候補し初当選した。新型コロナの経済対策として行われた「Go Toトラベル」について、「キャンペーンによって感染拡大に歯止めがかからなければ、政府による人災だ」と苦言を呈し、全国的に注目を集めるなど、若さと発信力は県