三木清 (1897-1945年) は、ハイデガーのもとで哲学を学んだ人物である。 『哲学ノート』『人生論ノート』という本も買ってみたが、僕はさっぱり内容がわからなかった。 しかし、この本は比較的読みやすく、なんとか全部読めた。 ・教養と政治 結論からのべると、社会を変えるのは政治的な教養であると言っている、そういうふうに僕は解釈した。 知識階級(知識人)の無力感について三木氏は指摘している。 僕はそれが世襲によるものと解釈した。 知識があっても国の指導者にまではなれない、それがに今日の(昭和初期)政治的関心の無さと繋がっているという。 行政官は法学に傾き、たいして政治を知らないものが多いということも書いてあった。 技術が社会を変え、資本主義が人を苦しめる要因であれば、責は資本主義にあるのではなく、技術にもなく、社会の仕組みであると書いてあった。 僕は心のなかで唸った。 まさに今の社会そのも