フランスはしばしば“欧州の菜園”と言われ、牛肉からぶどうまで、欧州各国向けのさまざまな食品を生産している。しかし今月8日に発表された報告書によると、フランスでは昨年、欧州近隣諸国からの食品輸入額が、輸出額を初めて上回った。これは、自国の農産物に誇りを持っている同国にとって、大きな打撃だ。 報告書は、フランス国立農学研究所(INRA)がまとめたものだ。INRAは欧州1位、世界2位の規模を誇る農業機関で、持続可能な開発と競争力に焦点を当てている。英紙タイムズは報告書の内容を次のように伝えた。 「フランスは2018年、欧州連合(EU)諸国から384億ユーロ(約4兆6400億円)の飲食品を輸入した。その大半はスペイン、ベルギー、オランダ、ドイツ、イタリア、英国からのものだ。フランスの同年のEUへの飲食品輸出額は381億ユーロ(約4兆6100億円)だった」 フランスは農業保護の施策を強化しており、環