何らかの研究をしているひとが大学に属すことのメリットのひとつとして,その大学図書館の資料やサービスをフルに利用できるということがあります. 例えば学外からの資料の取り寄せ(Interlibrary Loan:ILL)サービス.研究において,必要な資料がひとつの図書館だけでまかなえるとは限りません.そのような場合には,そのひとの代わりに図書館が全国各地から資料を取り寄せてくれるILLサービスを利用できると,資料収集の手間やコストがかなり減らせるでしょう. 一方で,大学図書館のILLサービスが利用できない立場にあるひとは,自分で直接現地まで行って資料を入手するか,あるいは最寄りの公共図書館を通じて資料の所蔵館に対してILLを申し込むという方法を取ることになります.あるいは国立国会図書館の遠隔複写サービスなどを利用するという手段もあるのですが,洋書を中心として,大学図書館にしかない資料というのも