自動販売機に魅せられ、「マイ自販機」を購入した男性がいる。山形県庄内町の高橋明さん(44)だ。業者への委託ではなく、自腹で中古機器を購入すると、経営するIT機器関連会社の敷地内に設置。賞味期限が近い商品を不定期に10円で販売するなどの工夫もあって、人の輪が広がるといった効果も出ている。 真っ白な自販機に30種類ほどの飲み物などが並ぶ。高橋さんが昨年9月、約20万円で購入したものだ。本体に宣伝などはない。通常なら「つめたい」などと書かれている箇所は、庄内弁にアレンジして「はっこい」。値段もまちまちだ。自分の機器だからこそできた。 自販機に興味を持つようになったのは小学生の時。母親と一緒に行った鶴岡市内の病院にうどんの自販機があった。小遣いで買って食べるのが楽しみだった。高橋さんは「無人の自販機から温かい食べ物が出てくるのが新鮮だった」。自販機の面白さに気づいた。 大人になり、家族ができると、