北海道鶴居村が釧路湿原国立公園内の村有地に、国の「生態系被害防止外来種」に選定されているニセアカシア600本を植樹していたことが分かった。植樹場所は湿原中心部の天然記念物指定地域の近くで、環境省は「生態系を侵す恐れがある」として村に原状回復を要請した。村は「認識が甘かった」として原状回復に向けた検討を始めた。 【動画】大麦畑を泳ぐように駆けるヒグマ 網走で撮影 ニセアカシアは北米原産のマメ科の落葉樹。繁殖力が強く、草地で増えやすい。ミツバチが蜂蜜をつくるために蜜を集める「蜜源植物」として知られる。 村は6月11日、森林整備の一環として、ヨシ原が広がる湿原の天然記念物指定地域から300メートルほど離れた丘陵地に樹齢2~3年のニセアカシアを植えた。村によると、潮風が当たる痩せた土地のため、長年木が育たなかった草地で、過去にもシラカバやミズナラを植えたが枯れたという。