歌を詠まなくても会員になれる短歌結社「屈折光」を創設し、会員を募集する馬渕兼一さん。手にするのは自身の歌集=滋賀県竜王町薬師の県希望が丘文化公園で、庭田学撮影 短歌の作者だけではなく読者も参加できる珍しい結社が12月に創設される。主宰は元県職員で、現在は県希望が丘文化公園理事長を務める野洲市の歌人、馬渕兼一さん(61)。「短歌を愛する読者層にも開かれた結社にしたい」と話し、100人以上を目標に会員を募っている。【庭田学】 新しい短歌結社は「屈折光」。馬渕さんが琵琶湖博物館副館長時代に出版した歌集のタイトルから命名した。「自由な詩作精神を最大限尊重する」とし、俳句、現代詩、随筆など他ジャンルとの連携・交流も図るという。 馬渕さんは「今の結社は短歌だけに閉じている。現代詩や俳句の世界を知り、幅広い自由な発想で詠むと、短歌をつくる喜びが生まれてくる」と話す。