金銭的な支援を求めて男性と交際する「パパ活」で高齢男性を狙い15人から計約1億5千万円をだまし取ったとして、詐欺罪に問われた大阪府八尾市の元看護師の女(29)の判決が15日、大阪地裁であった。近道暁郎裁判官は「共犯者による心理的な支配の影響が相当に大きかった」として、懲役3年執行猶予5年(求刑懲役5年)を言い渡した。 判決によると、女は自称投資家の男(52)=同罪で公判中=と共謀し、2020年9月~21年8月ごろ、「奨学金の返済のために金を貸してほしい」などとうそを言い、出会い系サイトで知り合った男性15人から現金計約1億5400万円をだましとった。 近道裁判官は「手口は巧妙で被害も高額。被害者は老後の貯金などをだまし取られ、実刑も十分ありうる」と述べる一方、「(女は)利得を得ておらず、関与は従属的だ」と指摘。「共犯者からのうそや暴力で支配され、『パパ活は詐欺ではない』と受け入れてしまう心