山陽電鉄・須磨浦公園駅(神戸市)から、鉢伏山(標高246メートル)の山頂を目指して「須磨浦ロープウェイ」で約3分。降りるとそこに、国内唯一とされる「カーレーター」の乗り場がある。片道91メートル、25度の勾配を、ベルトコンベヤーに載った椅子がガタガタと上っていく。来月、開通50年を迎える。 カーレーターは、「カー」(車)と「エスカレーター」を合わせた造語。ゴム製のベルトコンベヤーの上に、2人用の座席を鉄柵で囲った「搬器」が18台載る。急勾配だが座席は水平に保たれる仕組みで、山上まで約2分。小刻みに揺られながらカマボコ形のドームの中を上っていくと、何やら過去にタイムスリップしていくような不思議な感覚に襲われた。運営する須磨浦山上遊園はホームページで「『乗り心地の悪さ』が評判です」と紹介する。 同園がオープンしたのは1957年。ロープウェーの鉢伏山上駅と、鉢伏山の頂にある「回転展望閣」の間を雨
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