→紀伊國屋書店で購入 「イギリスの参戦により、一九一四年の戦争はヨーロッパ大陸における列強の覇権争いから、まぎれもない文化の戦争に変容した」。「はじめに」にあるこの一文が、本書のすべてを語っているように思えた。 本書の概要は、「訳者あとがき」で適確に述べられている。全文を引用するわけにはいかないので、一部を抜き出してみよう。「十九世紀後半に統一を成し遂げたドイツは、一貫してヨーロッパの古い秩序に挑戦する。その流れは第一次世界大戦を経てヒトラーやナチズムの台頭を生み、やがてドイツを次の大戦での破滅へと導いていく。著者はこの一連の流れを文化の側面から解き明かそうと試みる」。 もっと具体的なことは、裏表紙でまとめられている。「<幕が上がり、踊り手が登場し、高く飛び跳ねてトウダンスのステップを踏むが、彼らは伝統を無視し、外足で踏むべきステップを内足で踏む。たちまち客席に怒声が飛びかい、非難の声が上
![『春の祭典-第一次世界大戦とモダン・エイジの誕生[新版]』モードリス・エクスタインズ著、金利光訳(みすず書房) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2ea74fce4b4041c3ff895bf42a56bd6362e2c064/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2FK%2FKinokuniya%2F20180502%2F20180502184956.jpg)