ベネッセコーポレーションの顧客情報流出事件で、不正競争防止法違反容疑で逮捕された元システムエンジニア(SE)の松崎正臣容疑者(39)が警視庁の調べに対し、名簿業者に情報を売却した際、「入手先について深く追及されなかった」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。 同庁は、名簿業者が入手方法について十分な確認をしなかったことが、情報の拡散につながったとみて、調べている。 捜査関係者によると、松崎容疑者は昨年7月、ベネッセ社の顧客データベース(DB)から初めて情報を持ち出した直後、インターネットで探した名簿業者5社に連絡し、買い取りを持ちかけた。電話で交渉した結果、東京都千代田区の「セフティー」に売却することを決定。今年6月までの約1年間、同社に延べ約1億件を超える情報を売り、総額約250万円を得ていた。