埼玉県三芳町の事務用品通販アスクルの物流倉庫火災で、一部の防火シャッターが正常に作動しなかったほか、ドアの一部が施錠され、消防隊の進入を阻んでいたことが14日、分かった。延焼の拡大につながった可能性がある。総務省消防庁と国土交通省が設けた大規模倉庫の防火対策検討会で、両省庁や地元消防が明らかにした。 検討会によると、アスクルの3階建て倉庫内には、火災時に自動的に床まで下りて火の回りを防ぐ防火シャッターが一定間隔で設置されていた。だが2月の火災では一部のシャッターが全く下りていなかったほか、障害物のため閉まりきらないシャッターがあった。 地元消防は、火災発生後に建物内の階段から倉庫3階に入ろうとしたが、鉄製ドアが施錠され、先に進めなかったと説明した。倉庫2階は煙が濃く荷物が多いなどの理由で、既に進入できない状況だったという。 アスクル倉庫の火災は2月16日発生。消火が難航し鎮火まで12日かか