災害教訓の継承に関する専門調査会報告書 平成19年3月 1990-1995 雲仙普賢岳噴火 報告書の概要 はじめに 1990(平成2)年11月から噴火活動を再開した雲仙普賢岳は活発な活動を続け、1991(平成3)年6月3日、噴火開始後最大規模の火砕流が発生し、死者・行方不明者43人の被害をもたらした。噴火活動は長期化し、土石流や火砕流等により家屋、道路、農地等に甚大な被害をもたらした。 第1章 雲仙普賢岳の噴火歴と1990−1995の噴火 有史以後、雲仙普賢岳は3回噴火しており、特に寛政4(1792)年噴火では北東部の眉山が崩壊し岩屑が有明海に流出、津波が対岸にも押し寄せ約15,000人の犠牲者を出した。 1991年6月3日、火砕流が市街地方面へ流下し、死者・行方不明者43人の被害を起こした。これを受け、人が住む地域で初めて災害対策基本法に基づく警戒区域が設定された。 第2章 土砂災害対策