ブックマーク / note.com/nakahara_kanae (4)

  • 欧州君主家における「女尊男卑」:男王の妻はQueen、女王の夫はPrinceという不平等|中原 鼎(皇室・王室ライター)

    はじめに 見過ごされがちだが、現代の君主制国家の一部には「男尊女卑」ならぬ「女尊男卑」の傾向がみられる。 君主制と「女尊男卑」というワードの連関として、わが国の皇位継承議論を思い浮かべる方もおられよう。保守派の中には、男系に限る皇位継承方法について「一般女性は誰でも結婚によって皇族になれるが、一般男性はなることができない。ゆえに、男尊女卑ではなくむしろ女尊男卑だ」と主張する者も少なくないからだ。 皇室は外部の女子は受入れてきたが、外部の男子を一人も受入れてこなかった。それが男系継承の趣旨である。つまり、女性宮家の拒絶は、女性を排除するのではなく、男性を排除する考えなのである。これは男尊女卑ではなく、むしろ女尊男卑というべきであろう。 ――竹田恒泰(『正論』8月号、2017年) しかし、今から取り上げていくのはその話ではなく、ヨーロッパにおける女性君主の配偶者への処遇についての話である。 欧

    欧州君主家における「女尊男卑」:男王の妻はQueen、女王の夫はPrinceという不平等|中原 鼎(皇室・王室ライター)
    semimaru
    semimaru 2024/02/20
  • まさかの事態も想定内 世界の君主国の「御家断絶」への対応|中原 鼎(皇室・王室ライター)

    世界の君主国における「御家断絶」への対応はじめに 昭和四十三(一九六八)年四月三日のことだ。衆議院内閣委員会において稲村隆一議員(日社会党)が田中龍夫・総理府総務長官にこう問うた。 もし、皇室、皇族に男子がなく、しかも天皇が突如として崩御された場合、どうするか。そんなことはあとのことだから、どうでもいいと笑う人があるけれども、笑う人が間違っている。そういう場合には、憲法の運営はできなくなってしまうじゃないですか。 第五八回国会 衆議院 内閣委員会 第八号 昭和四十三年四月三日 令和五(二〇二三)年時点の日においては、皇統断絶は国家の危機を意味する。日国憲法が規定している国事行為がことごとく実施できなくなるが、憲法も皇室典範も改訂できないために新たな天皇を擁立することも不可能なので、国が深刻な機能不全に陥るのである。 さて、ここで国外に目を向けてみると、継承者が全滅した際の対応について

    まさかの事態も想定内 世界の君主国の「御家断絶」への対応|中原 鼎(皇室・王室ライター)
    semimaru
    semimaru 2023/12/03
  • 【奇譚】奴隷の子孫、突然王子になる:DNA鑑定でベナンの王家の末裔と判明!|中原 鼎(皇室・王室ライター)

    はじめに:先祖への関心 とある民家での会話だ。「うちのご先祖、槍の名人がいたんですって」。鴨居に飾られている一の槍を指さしながら、少女は語った。 また別の民家での会話だ。「ひいおじいさんが殿様に拝領した盃じゃ」。立派な桐箱の中から取り出した盃を愛おしげに眺めながら、老婆は言った。 日の盃(ピーボディ・エセックス博物館蔵) よその家の先祖自慢を聞いて、磯野家の長男・カツオはすっかり羨ましくなってしまった。自宅に帰るや、彼は父・波平にこう尋ねた。「お父さん、うちの先祖で有名な人いないの?」 その問いかけに対し、波平はこう即答した。「いたとも! ご一新の頃、磯野藻屑源素太皆という人がおった」。いったい何をした人物だったのか。波平曰く、「お彼岸におはぎを三十八って大評判を取った」。カツオは「そんなの人に言えないや」と落胆を隠せなかった―― * * * 上記は、長谷川町子『サザエさん』(朝日文

    【奇譚】奴隷の子孫、突然王子になる:DNA鑑定でベナンの王家の末裔と判明!|中原 鼎(皇室・王室ライター)
    semimaru
    semimaru 2023/07/06
  • 【静岡県の皇室伝承】3.桓武天皇の第四皇子「戒成皇子」の東下り伝説(磐田市国府台)|中原 鼎(皇室・王室ライター)

    磐田市の「戒成皇子」伝説 静岡県磐田市の国府台こうのだいには、人皇第五十代・桓武天皇の第四皇子とされる「戒成皇子かいじょうおうじ」という皇族についての伝説が残っている。 『遠江国豊田郡とよだごおり上野原うえのら戒成皇子御館みたち由緒』という古文書がある。江戸時代中期に「先祖の口伝」を書いたものとされるこの文献から、一部を引用する。 (前略)扨さて、桓武天皇の皇子戒成皇子、浮世を深く厭ひたまひて、雲の上より此国へ遷りたまふ濫觴らんしょう(※筆者注:きっかけ)は、当今父帝の玉座の辺にして、白き雀を寵愛ましまし、日々に叡覧ありしを、一日篭の戸を邂逅に開きければ、白雀忽然と飛び去りて、南殿の白砂に止りしを、皇子つづいて行きたまひ、「詔にてあるぞのごとく篭に帰れ」と宣命ければ、白雀は皇子の御手に入りぬ。其時皇子の左の御足、しきりに痛みたまひし故、博士を召して卜占たまひしに、博士奏聞申して曰く、「此

    【静岡県の皇室伝承】3.桓武天皇の第四皇子「戒成皇子」の東下り伝説(磐田市国府台)|中原 鼎(皇室・王室ライター)
    semimaru
    semimaru 2023/07/05
  • 1